2018 18th
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審査員インタビュー

第18回東京国際音楽コンクール<指揮>で、初めて審査員として参加した世界的ヴァイオリニスト、カン・ドンスク氏。70年代から世界有数のマエストロと共演し、メジャー・レーベルでレコーディングも行ってきたドンスク氏に、コンクールの感想やアジアの音楽事情に関する見解を訊ねた。

  • ─ 新しい世代は変化が起こっているのでしょうか。

    「今の若い世代の人たちは、西洋文化そのものが自分たちに組み込まれているのでしょう。私が若かったころは、あまりアジア人でクラシック音楽に携わっている人は少なかった。日本は先頭を切っていましたが、アメリカでもアジアの留学生は感情表現が足りないと言われることが多かったのです。時代は進み、文化的環境という面では日本・中国・韓国はもはや劣っているとは言えないと思います」

  • ─ 韓国でのクラシック事情を教えてください。

    「20~30年前に比べると、音楽を学びたいと思う生徒の数はピークを過ぎていて、音楽学校は毎年減っています。音楽より、むしろゴルフなどのスポーツに関心が向いているようです。政治的には韓国文化を売り出すためにK-POPを推進しているように見えます」