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HOME > NEWS > <18th>入賞者発表記者会見を開催

【記者会見レポート】
2018年10月15日(月)14時より民音ミュージアムホールにて、2018年第18回東京国際音楽コンクール〈指揮〉入賞者発表記者会見が開催された。壇上には主催者、審査員、そして3人の入賞者が顔を揃えた。会場にはマスコミ各社から大勢の記者が詰めかけた。

コンクール組織委員長伊藤一人氏の挨拶に続き、審査委員長をつとめた外山雄三氏が「長丁場の厳しい審査を経験したことは将来にとってプラス。今後キャリアを積んでいく3人を温かく見守ってください」と言葉を贈った。3位入賞の熊倉優氏は「嬉しいと同時に身が引き締まる。この賞に恥じないように一歩一歩精進します」、2位の横山奏氏は「この1、2年が最近の自分の成長期だと感じていて、その成長がコンクールの年齢制限に間に合ってほっとしています」と笑顔で語った。1位を獲得した沖澤のどか氏は「今日になって1位の実感が湧いてきました。歴史のあるコンクールなので、受賞したプレッシャーも感じますが、これからも自分のペースで勉強していくしかない」と喜びを述べた。沖澤氏は2000年の下野竜也氏以来18年ぶりの日本人の優勝者であると同時に、コンクール開始以来初の女性優勝者となった。

  

質疑応答で出された“審査の基準はなにか”という質問に対して、ウェルナー・ヒンク氏は「出てくる音がどのようなものか、それが一番大事」と回答。“コンクールを通して印象に残った参加者は”という質問に、ユベール・スダーン氏は「沖澤さんの振ったメンデルスゾーンはすばらしかった。彼女の指揮はオーケストラを完全に変えた」と称賛した。また、アレクサンドル・ラザレフ氏は「日本にはすばらしい指揮の指導が確立している。もし沖澤さんが出場しなかったとしても、1位はやはり日本人になっていたはず」と日本の指揮者のレベルの高さに言及した。“今後、どういう指揮者を輩出していきたいか”という質問には、高関健氏が「音楽家たちと関わりをもって日本の音楽を育てていける指揮者を期待している」と希望を語った。